
ミズノのランニングシューズ、WAVE RIDER27(ウエーブライダー27)です。
デザインは前モデルの26代目と似ていてソールは同じようですがアッパーの作りやフィット感は異なります。
特に踵部分の構造が見直されています。個人的にこれまでウエーブライダーを選んできた理由のひとつに踵部分のホールド性やサポート性が優れていたからですが、これまでのウエーブライダーと比べると27代目ではそれらが少し甘くなり物足りなく感じます。これは25代目以降に中足部のホールド性を支えてきたランバードマークのしっかりした補強がなくなったのに続いて残念に思います。
個人的には記事作成時点の現行モデルの中ではウエーブインスパイア20の方が全体的なホールド性とサポート性に優れてフィット感も足に合っています。
しかし、反対に旧モデルで硬い補強がガッチリし過ぎると感じていた方では足全体に優しいフィット感で履きやすくなっていると思います。
走力的にはフルマラソンのタイムで4時間から5時間を目指すランナー向けですが、本格的なランニングだけでなく軽いジョギングから始めたい方でも使いやすいです。
サイズ感と履き心地
ウィズ(足囲)についてはメンズとレディースともにレギュラー幅(2E相当)とスーパーワイド(4E相当)の2種類になっています。
レディースのワイド幅も25代目からは3E相当ではなく4E相当になっています。
サイズ展開は以下の範囲でありますが、ウィズ(足囲)やカラーによって異なります。
- メンズレギュラー(2E相当):24.5~29.0(0.5cm刻み)、30.0。
- メンズワイド(4E相当):25.0~29.0(0.5cm刻み)、30.0cm。
- レディースレギュラー(2E相当):22.5~26.0cm。
- レディースワイド(4E相当):22.5~25.5cm。
カラーについては記事作成時点で落ち着いた黒がベースのモデルはミズノの直営店限定になっています。
サイズ感
右足:足長254mm,足囲240mm
左足:足長253mm,足囲235mm
※足の形やサイズの好みは人それぞれ違います。サイズ感についてはあくまで目安としていただければと思います。
項目 | 左足 | 右足 |
足長 | 25.2cm | 25.3cm |
足幅 | 9.7cm | 10.0cm |
足囲 | 23.3cm | 23.9cm |
かかと幅 | 6.6cm | 6.5cm |
足甲高さ | 6.0cm | 6.1cm |

ウエーブライダー27で選ぶサイズは22代目以降は同じでスリム幅がなくなってからはレギュラー幅の26.5cmです。
足長的につま先の余裕は大きく指周りも窮屈になりません。26代目では爪の上側がやや低く感じましたが、27代目では少しゆとりができて圧迫感はないです。
甲の部分はこれまで履いてきた旧モデルと同じようにハトメの間隔が広めですが27代目では靴紐のパツパツ感や圧迫感は少し和らいでいる気がします。サイドはボール部から中足部のあたりにかけてしっかりフィットします。
踵部は個人的に合わなくなりました。少し浅い履き心地でホールド力も弱く感じます。しかし、足に合う方では優しいフィット感で快適さを得られるかもしれません。
足長 | 小さい | |・・・・・・・| | 大きい |
爪の上側 | 低い | |・・・・・・・| | 高い |
横幅 | 細い | |・・・・・・・| | 広い |
甲の部分 | 低い | |・・・・・・・| | 高い |
ハトメの間隔 | 細い | |・・・・・・・| | 広い |
かかと部 | 細い | |・・・・・・・| | ゆるい |
アッパーとソール

アッパーは商品説明の通り「ソフトでスムースなフィット感」です。
ランバードマークの部分は25代目からは模様だけで補強の役割がなく中足部のホールド性は24代目以前のモデルに比べると物足りなく感じます。しかし、生地には樹脂プリントが施され補強としての役割を持つようで、ある程度のサポート性や耐久性はあるとされています。
実際に足を入れてみてるとサイドからのフィット感は緩くならず、シュータンは今回も両端がバンド状でアッパーとつながっているため外ズレしにくくなっているうえに足が包まれるような感触も良いです。
ただ、価格維持のコストダウンのためかシュータン部分は少しシワができたり生地の質感も低価格モデルと比べてあまり優位性を感じないです。

ソールについては変わらずクッション性、反発性、安定性を実感しやすく本格的な長時間のランニングでも安心感を得られます。
ミッドソール素材は柔らかさと高反発が特徴のMIZUNO ENERZY(ミズノエナジー)が全面に使われています。分かりやすい柔らかさに重点を置いているのかと思いましたが、実際に歩いたり走ってみるとの足裏の感触は思ったよりフワフワし過ぎません。着地の瞬間は柔らかく沈む感覚がありますが、すぐにミッドソールの内部に搭載されたMIZUNO WAVE(ミズノウエーブ)のプレートが作用して踵部から中足部は安定性を感じやすくなっています。

アウトソールのパターンも26代目と同じです。25代目のような前足部の横方向の屈曲溝が無いですが、却ってこれにより過度な屈曲が抑えられるそうで接地から蹴り出しまでの体重移動はスムーズに感じます。
ラバー部分はこれまでのモデルでも耐久性が実感できたX10(エックステン)が使われています。
踵のフィット性

商品説明に「新設計カウンターを採用」とありますがヒールカウンターは小さくなったようです。それでも踵部に触れると硬さはしっかりあります。優しいフィット感で履きやすくなったと感じる方もおられると思います。
私の場合はフィット感が少し浅いため、26代目のように外側のくるぶしの下あたりに履き口が触れて気になることはないですが、ガッチリとしたホールド感は弱くなりました。
中敷き

中敷きはふんわりとしていますが足を乗せると程よい弾力で思ったより沈みません。厚みは前足部が約5.5mmで踵部が約7mmです。
最後に
ウエーブライダーシリーズはアッパーの素材や作りによりラスト(靴型)が同じようでもフィット感が変わります。今回のウエーブライダー27もアッパーへのこだわりがあるようですが、個人的にはサポート性より履きやすさ重視になっているように感じます。
ソールについてはこの数年のモデルは段々と柔らかな履き心地になりつつありますが、それでも流行りに乗り過ぎずスムーズな走り心地やサポート力の高さなどのウエーブライダーらしさが継承されています。
そして、ウエーブライダー27はミズノの中ではフラッグシップモデルですが、記事作成時点で値上がり傾向のあるランニングシューズの中で価格は前モデルから据え置きです。

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