アシックスのランニングシューズ、HYPER SPEED 3(ハイパースピード3)です。
記事作成時点ではランニングシューズも値上がり傾向にある中で、HYPER SPEED 3は軽やかにスピードを意識して本格的に走れるモデルとしては価格は1万円を下回りお手頃です。
走力的にはサブ3.5~4ランナー向けのようですが、個人的には初心者モデルでランニングに慣れてきて、もう少しスピードを感じてみたいランナーにも使いやすいと思います。
また、部活生もターゲットに含まれますが同じく部活性向けのイメージが強いLYTERACERとは履き心地に違いを感じます。LYTERACERはソールの作りがランニングのような直進だけでなく前後左右に多様な動きに適しているため様々な競技のトレーニングに向いています。HYPER SPEED 3はLYTERACERより直進的な動きに強い印象です。
サイズ感と履き心地
HYPER SPEED 3のウィズ(足囲)はメンズでは標準幅で2E相当のSTANDARD(スタンダード)と3E相当のWIDE(ワイド)の2種類で、レディースはE相当のSTANDARD(スタンダード)の1種類のようです。
サイズ展開は下記の通りで大きいサイズまであります。
- メンズ:24.5~29.0cm(0.5cm刻み), 30.0, 31.0, 32.0cm
- レディース:22.5~26.5cm(0.5cm刻み)
サイズ感
項目 | 左足 | 右足 |
足長 | 25.2cm | 25.3cm |
足幅 | 9.7cm | 10.0cm |
足囲 | 23.3cm | 23.9cm |
かかと幅 | 6.6cm | 6.5cm |
足甲高さ | 6.0cm | 6.1cm |
HYPER SPEED 3で選んだサイズは初代や2代目と同じでウィズ(足囲)がスタンダードの26.5cmです。足長的には親指側に余裕があり爪の上側も低くないです。
私の場合は前モデルの2代目で薬指や小指あたりがやや狭く感じましたが、3代目では同じサイズでも全体的に窮屈に感じるところはありませんでした。他のアシックスのレーシングラストのモデルと比べて同じサイズで小さくはないと思います。
商品説明では「一部のシューレースホールには、同じ位置で高さの異なる孔を用意することで、お客様のウイズに合わせて調整が可能。」とあり、フィット感の調整を前提として2代目より少しゆとりを持たせた作りにも感じます。
靴紐をしっかり結ぶと甲の部分は足に沿って隙間なくフィットします。踵部もルーズにならずホールド感があります。
足長 | 小さい | |・・・・・・・| | 大きい |
爪の上側 | 低い | |・・・・・・・| | 高い |
横幅 | 細い | |・・・・・・・| | 広い |
甲の部分 | 低い | |・・・・・・・| | 高い |
ハトメの間隔 | 細い | |・・・・・・・| | 広い |
かかと部 | 細い | |・・・・・・・| | ゆるい |
アッパーとソール
アッパーは初代や2代目と同じく軽いフィット感です。アシックスストライプに硬さはなく外側からはしっかりした補強は入っていませんが、生地はエンジニアードメッシュになり最低限の補強とサポート性はあります。
靴紐に関わる部分には新しい工夫があります。
靴紐は2段ハトメで結んでも十分に余るくらい長く、私の場合は普通の結び方では走行中に暴れたり踏んづけたりしそうです。しかし、上の画像の黄色い□の部分にシューレースホルダーがあり結んだ後の靴紐を収納できます。ただ、個人的に毎回靴紐を結ぶ度にシューレースホルダーを使用するのは面倒に感じます。
そして、先に書いたウィズ(足囲)に合わせて調整が可能なシューレースホールは上の画像の赤い〇の部分です。個人的に1か所では効果は実感できず、もう2か所くらい増やしてもらえればフィット感の調整がしやすくなるように思います。
ミッドソールの素材はFLYTEFOAM(フライトフォーム)です。
走力的な位置づけのわりに厚みは大きく高いクッション性を感じます。それでいて軽さもありつま先の反り上がりで走行効率に優れています。
ただ、コロンと転がるような感覚はEVORIDEより弱くMETASPEED+シリーズのようにカーボンプレートも搭載されていません。しかし、その分走行中のクセを感じにくくシューズに走らされている感覚も少ないです。
アウターソールも前モデルの2代目と同じでMETASPEED+シリーズやMAGIC SPEED2などと似ています。しかし、ラバー部分はグリップ力の高いASICSGRIPではなくAHAR(エーハー)です。それでも個人的には不満はなく普段使いでは十分です。
また、フルグラウンドコンタクトという構造でアウターソールでも走行効率を高めているようです。プロネーションはニュートラルおよびアンダーの方向けに作られています。
踵のフィット性
踵部はキュッとつかまれるほど細くないですが、歩行中や走行中も浮きにくくホールド性が高いです。
踵部はヒールカウンターがソールに近い下側半分くらいに入って硬めですが、上側は硬さがないのでホールド性に優れながら履き口周りは優しいフィット感です。
中敷き
中敷は固定式で糊付けされていますが、接着力は強くないためなんとか外すことはできます。
形状はフラットで厚みはつま先部分も踵部分も約3.5mmと薄手です。
最後に
HYPER SPEED 3はシューズの作りとしては価格に合わせて素材のコストや機能性が抑えられていますが、走り心地はソールの形状の見た目よりクセは少なく汎用性が高いです。
もう少しラクに前へ進む力が欲しい場合には、価格が上がりますが走力的に近いモデルとしてEvoRide SPEED(エボライドスピード)の方がコロンと転がるような感覚や弾力性があります。
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