
ミズノのランニングシューズ、WAVE RIDER29(ウエーブライダー29)です。
個人的にはいろんなシーンでミズノネオシリーズの出番が多くなっていますが、ゆっくりペースで長く走るときにはウエーブライダーシリーズのサポート力の方が安心感があります。
ウエーブライダーも25代目以降のアッパーは快適性を重視した優しい履き心地になっていますが、29代目ではガッチリとした踵部により抜群のホールド力が得られます。ソールは柔らかく軽やかですがミズノウエーブのプレートが利いてウエーブライダーらしいクッション性と安定性が両立して足への負担が少ない走り心地です。
使用目的としては、軽いジョギングから始めたり、本格的にレースに参加するなど様々なランナーが安心して使いやすいモデルです。走力的にはフルマラソンのタイムで4時間から5時間を目指すランナー向けでゆっくりペースから走りやすいです。
サイズ感やもう少し詳しい履き心地は↓に続きます。
サイズ感と履き心地
サイズ感
右足:足長254mm,足囲240mm
左足:足長253mm,足囲235mm
※足の形やサイズの好みは人それぞれ違います。サイズ感についてはあくまで目安としていただければと思います。
| 項目 | 左足 | 右足 | 
| 足長 | 25.2cm | 25.3cm | 
| 足幅 | 9.7cm | 10.0cm | 
| 足囲 | 23.3cm | 23.9cm | 
| かかと幅 | 6.6cm | 6.5cm | 
| 足甲高さ | 6.0cm | 6.1cm | 

ウィズ(足囲)についてはメンズとレディースともにレギュラー幅(2E相当)とスーパーワイド(4E相当)の2種類になっています。
レディースのワイド幅も25代目からは3E相当ではなく4E相当になっています。
サイズ展開は以下の範囲でありますが、ウィズ(足囲)やカラーによって異なります。
- メンズレギュラー(2E相当):24.5~29.0cm(0.5cm刻み)、30,0cm、31.0cm。
- メンズスーパーワイド(4E相当):25.0~29.0cm(0.5cm刻み)。
- レディースレギュラー(2E相当):22.0~26.0cm。
- レディースワイド(4E相当):22.5~25.5cm。
- ユニセックス(2E相当):22.0~29.0cm(0.5cm刻み)、30.0cm、31.0cm
- ユニセックススーパーワイド(4E相当):22.5~29.0cm(0.5cm刻み)、30,0cm、31.0cm
ウエーブライダー29で選んだサイズはメンズのレギュラー幅(2E相当)の26.5cmです。22代目からは選ぶサイズは変わっていませんが、前作の28代目と同じようにウエーブライダーの旧モデルやミズノの他の現行モデルと比べてやや小さい作りに感じます。


中敷だけ取り出して足を乗せてみると、つま先の余裕は問題ないように見えますが、同じサイズのミズノ ネオコスモと比べると小さく見えます。

上の画像の上側がウエーブライダー29で下側がネオコスモの中敷ですが、重ねてみるとウエーブライダー29の方が小さく見えます。また、ミズノに限らず他のいくつかの26.5cmのシューズで使用していた別売りのインソールもワンサイズ分くらいカットしないと入らないことがありました。
それでも足をシューズに入れただけでは、つま先部分に手の親指の爪の幅(約1.8cm)くらいの余裕があり、爪の上側も窮屈になりません。横幅は前足部にはゆとりがあり中足部から踵部は細めにフィットします。
ただ、28代目と同じようにヒールの高い靴を履いているように前傾になって足がつま先側に深く入り込む感覚がありました。また、ハトメの間隔も広めで少しパツパツするのでサイズが小さく感じるのかもしれません。
私の場合は、シューズが足に馴染むまで中敷を少し薄手のものに替えるとつま先はラクになりました。ひとつ大きい27.0cmも試してみると指周りがルーズになります。足幅が細くなければサイズアップしても良いかもしれません。
アッパーとソール

アッパーの印象は28代目とあまり変わらないです。サイドのランバードマークは29代目でも模様だけで中足部の足当たりは良いですが、ホールド感は24代目以前の人工皮革でステッチ(縫い目)のあるしっかりとした補強だったモデルに比べると少し物足りなく感じます。ただ、生地自体に柔らかさを感じながらカッチリとして延びにくくもあり踵部にかけて細めにフィットするため走行中に足がブレやすくはないです。
シュータンは柔らかいですが27代目のようにへなへなではなく形状も足に馴染みやすくなっています。ただ、ガセットタンで両端がアッパーとつながっていますが、柔らかくて軽いためか私の場合は少しだけ外ズレします。全く外ズレしないことを期待している方には残念かもしれませんが、個人的に最近よく使用しているネオコスモの方が外ズレしやすくウエーブライダー29の方が足との一体感があります。
靴紐はフラットシューレースで厚みと硬さがありしっかりしています。ハトメ(靴紐を通す穴)にも引っ掛かりがなく緩めたり締め上げもスムーズでフィット感の調整も手間取りません。ただ、少し解けやすいと感じます。

ミッドソールの素材は軽量で柔らかく反発性を感じやすいMIZUNO ENERZY NXT(ミズノエナジー ネクスト)がウエーブライダーでは初めて全面に使われているようです。28代目よりもさらに分かりやすい柔らかさになるのかと思いましたが、実際に歩いたり走ってみるとの足裏の感触は思ったよりフワフワし過ぎません。着地の瞬間は柔らかく沈む感覚がありますが、すぐにミッドソールの内部に搭載されたMIZUNO WAVE(ミズノウエーブ)のプレートが作用して踵部から中足部は安定性を感じやすくなっています。プレートの素材がナイロン樹脂からウレタン樹脂に変わったそうですが足裏の感触では違いが分かりません。
また、ソールの厚みは28代目よりつま先側が2mm大きくなり、ドロップ(つま先と踵部のソールの高低差)は10mmと少し低くなりましたが、旧モデルと同じように踵から接地しやすいです。ミッドフットからフォアフットで走りやすいネオコスモと比べると踵の厚みをしっかり感じてふくらはぎの負担も少ないです。

アウトソールのパターンや縦方向の溝の位置は28代目とは異なりますが、前足部の横方向の屈曲溝が無いのは同じで過度な屈曲が抑えられながら接地から蹴り出しまでの体重移動はスムーズです。
ラバー部分の素材は耐久性のあるX10でグリップ力も感じます。
踵部のフィット性

踵部はヒールカウンターが硬くガッチリしてホールド力が抜群です。これだけでも走行中の安心感が得られます。
履き口周りにかけて生地は厚みがありますが、ホールド感に影響はありません。履き口の後部も外側へ反った形状は変わらずアキレス腱あたりにも刺激がなく快適です。
中敷

中敷きは柔らかいですがコシもあり、足を乗せるとそれほどフワフワではなく程よい弾力であまり沈みません。厚みは前足部が約6mmで踵部が約7mmです。
最後に
ウエーブライダーは値上がり傾向があるランニングシューズの中で、前作の28代目までは価格が据え置きでしたが、29代目はとうとう値上がりしました。特にフルモデルチェンジというほどの変化がなく、走力や機能的に同じような位置づけのアシックスのGT-2000 14とは実売価格も含めてお得感がないです。
しかし、快適性を重視しながら流行りに乗り過ぎずスムーズな走り心地やサポート力の高さなどのウエーブライダーらしさが継承されていて履き心地に安心感があります。

 
       
       
       
      



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