
手を使わず立ったまま簡単に素早く履けるハンズフリーのシューズを扱っているお店をよく見かけるようになりました。
ビジネスシューズやカジュアルシューズ、スポーツシュース、さらには安全靴やコックシューズなど様々なライフスタイルやニーズに対応したモデルが登場しています。
個人的には普段履き用でもしっかり靴紐を結べるタイプが好みですが、ハンズフリーのシューズは簡単に素早く履けていろんなシーンで利便性があるようなのでいくつかのモデルを試してみました。
手を使わず履けるシューズの利便性と注意したい点
利便性を感じるシーン
ハンズフリーのシューズをいくつか試すと、まず踵部に特徴があります。感覚としては靴ベラのような作りでスッと足が入るものが多いですが、Kizik(キジック)のように踵部を踏んで変形してもシューズに足が入ると素早く元の形に戻りフィットするモデルもあります。履き口やシュータンの構造も足を滑り込ませやすくなっているため全く手を使う必要がなく靴を履く動作そのものが一瞬で終わります。※下の動画は見やすくするために少し再生速度を遅くしています。
また、靴を履く動作の時間を短縮するだけでなく身体的な負担が軽減されるそうです。例えば腰痛や膝痛がある方や妊娠中の方などは、かがむ動作がつらくなりますが、そのために靴を履くのが億劫になり活動量が減ってしまっている場合に外出のきっかけにもなりそうです。足を入れた後は手で履き心地を直すこともなくそのまま歩き出せます。
個人的に身の回りで感じたのは入院時の履物として使いやすいと思います。病院によってはスリッパやサンダルなど踵のない履物がダメなところがあります。ハンズフリーのシューズだと踵がありながら簡単に履けるので便利です。
注意したい点
ハンズフリーのシューズは様々なシーンで便利ですが注意したい点もあります。
まず、フィット感の調整が出来ないモデルが多いです。靴紐が付いているモデルもありますが飾りだけの場合も多くあります。
また、ハンズフリーのシューズは比較的ゆったりとした履き心地が多く、幅広甲高の足形の方に合いやすく感じます。足の細い方では靴紐を緩めて結んでいない状態で履いているような感覚で中足部あたりのホールド感が弱くなることがあります。その場合は歩きづらかったり足へ負担がありそうです。
そして、履くときは簡単ですが、脱ぎやすさはハンズフリー以外のシューズと変わらないモデルもあります。ナイキのGo FlyEase(ゴーフライイーズ)など踵を踏むだけで簡単に脱げるモデルもありますが足が汚れそうです。
あと気になるのは、荷物を持っていたり、子供を抱っこしている時なども便利で日々感じている手間やストレスを減らしてくれそうですが、簡単に履けるシューズといっても両手がふさがっている状態では足元のバランスが悪くならないように注意したいです。
これまでに試したハンズフリーのシューズ
スケッチャーズ Slip-ins(スリップインズ)
ハンズフリーのシューズと言えばスケッチャーズの「スリップインズ」シリーズが有名で広告を目にしたことあるかもしれません。
ハンズフリーシューズの市場を牽引している代表的なブランドだそうで、スニーカータイプからサンダルやブーツなどいろんなスタイルがありラインアップが豊富です。
私が試したスニーカータイプとスリッポンタイプは踵部が靴ベラのように機能してスムーズに履くことができます。今回試したブランドの中では価格が高めでアッパーの生地は安心感があるしっかりとした質感です。
フィット感はモデルによってさまざまで、同じサイズでも甲の部分が緩く感じるものとそれほどホールド感が弱く感じないものもあります。すべて試したわけではないですが私の場合はモデル名にアーチフィットが含まれるものが足に合ってルーズにならない履き心地でした。
スケッチャーズのスリップインズはスーパーの靴売り場やスポーツ店などでもよく見かけて比較的扱っているところが多いようで履き心地を試しやすいと思います。
ATHREAM すぐスポ
ATHREAM(アスリーム)のすぐスポはASBeeやGreen Boxなどイオン系の靴販売店で扱われているプライベートブランドのモデルです。
ただ、アスリームのすぐスポはメンズモデルのみで、レディース向けのすぐスポはheal me(ヒールミー) 、キッズ向けのすぐスポはMadfoot!(マッドフット!)というブランドから出ています。※アスリーム自体はメンズ限定のブランドではなく他のモデルではレディースもあります。
ATHREAM(アスリーム)のすぐスポは記事作成時点で2種類だけのようでどちらも価格は6,490円(税込)で比較的お手頃です。
踵部は靴ベラのように硬く、もちろん立ったまま簡単にサッと履くことが出来ます。踵部以外のアッパーの感触は柔らかめでガッチリとせず足当たりが良いです。ウィズ(足囲)は3E相当ですが、それ以上にゆったりと感じてラクな履き心地です。
ASBee公式 靴オンラインショップでは足のサイズや普段使用している靴などの情報を登録しておくとそれぞれの商品ページでサイズレコメンドを表示させることが出来ます。

私の場合はすぐスポでは上の画像のように足の実寸サイズ(25.4cm)に近い25.5cmがおすすめされました。サイズレコメンドの「想定される履き心地」の通り、私の細めの足形では足長的にはぴったりで横幅や甲の部分はゆったりとしています。
サイズ感はアスリームのランニングシューズを履いたことがありますが、足長は同じくらいに感じます。

それでもすぐスポに対してランニングシューズの方のおすすめサイズは26.0cmでした。すぐスポの特殊な構造やスニーカータイプかスポーツタイプかなども判定に含まれているようです。
ちなみに他のブランドのランニングシューズは26.5cmを選ぶことが多いので、アスリームは靴型サイズではなく足入れサイズで作られているように感じます。特に普段より大きめサイズを選ぶ必要はないように感じます。
ASBee公式 靴オンラインショップでは「手を使わずにサッと履ける靴」の特集ページがあり、プーマのEASE IN(イーズイン)シリーズ・コンバースのスリットスライドシリーズ・le coq sportif(ルコックスポルティフ)のNEXTEPシリーズなど様々なメーカーのモデルが販売されています。
セダークレスト スパットシューズ

CEDAR CREST(セダークレスト)は「東京靴流通センター」「シュープラザ」などを運営するチヨダが商標権を持つシューズブランドです。スニーカーを中心に様々なスタイルのシューズがあり、近年は特に手を使わずに脱ぎ履きできる「スパットシューズ」シリーズに力を入れているようです。
ラインアップは豊富でスニーカーやビジネスシューズだけでなく入院・介護シューズや安全靴、コックシューズ(厨房シューズ)もあります。調整ベルトやドローコードでフィット感の調整が出来るモデルもあります。
スパットシューズは実店舗だけでなく公式オンラインショップでも購入できます。価格はアマゾンなどの通販サイトでは実売価格が三千円台からありお手頃です。
私が使用したモデルはスニーカータイプです。普段スニーカーで選ぶことの多いサイズでウィズ(足囲)は標準幅の2E相当を試しましたがルーズな履き心地でした。踵部分はスコスコ浮くことはないですが、甲の部分が靴紐を結ばずに緩めて履いているような感覚です。
サイズ感はスパットシューズ以外にセダークレストで試したモデルを含めると靴型サイズではなく足入れサイズのようで実寸と同じサイズから試していくと合わせやすいように感じました。特に大きめサイズを選ぶ必要はないように思います。
シューズの作りとしては無骨で価格なりに見えますが、素材はガッチリとして丈夫そうに感じます。
CEDAR CREST(セダークレスト)以外にもANAP GIRL(アナップガール)、bio fitter(バイオフィッター)、HYDRO TECH(ハイドロテック)というブランドからもスパットシューズが出ています。
プーマ EASE IN(イーズイン)
プーマのEASE INシリーズも踵部が靴ベラのような作りでスッと足が入ります。
履き口周りの生地もカッチリとして足を入れる際に形が崩れにくく、甲が当たるシュータン部分も足を滑り込ませやすく作られています。

踵部はガッチリと硬くホールド感に優れています。足を入れる時とは反対に脱ぐときには手を使わないとスムーズにいかないくらい踵がしっかりつかまれているような感覚です。
甲の部分はゆとりが大きいように思います。特に履き口に近いところは足を入れやすくするため広くなっているようで細い足形の方ではルーズに感じると思います。それでも足を曲げる動作でズレずに踵がスポスポと浮くことはないです。
価格は大人向けが7千円台から8千円台で1万円を超えないですが、どのモデルもシューズの作りや質感に安っぽさがなくスタイリッシュなモデルが多いです。
最後に
手を使わず立ったまま簡単に素早く履けるハンズフリーシューズは様々なブランドが参入して注目されています。一時の流行りか定着するのか分かりませんが、足に合うモデルが見つかれば、玄関で靴を脱ぎ履きする機会が多い日本では日々の生活のタイムパフォーマンスと快適さを向上させてくれると思います。
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